2009年2月20日金曜日

恐竜王

1994年
エニックス 全1巻
原作 川又千秋
「恐竜王」

一応こっちの方が初連載作品になるのかな。
このときは同時進行で「マジカルブルー」も描いてたので結構忙しかった。
以前にも書いたけどこの頃はもうファンタジー的なものに興味がなくなっていたので、
正直この仕事はつらかった。

また担当さんとの相性も悪く作画に今一身が入らなかったのも事実。
今思うと担当さんの指摘は正論なんだけど、
当時の自分は中々納得がいかない部分が多かった。

ネームで躓くことが多々あり同じ事務所の先生に手伝ってもらった事もしばしば。
またネームが通っても下書きチェックがあり、
それが自分を信頼されてないようにも感じていた。
これは推測だけど、多分原作者の川又氏も編集とはうまくいってなかったのではないだろうか。
原作、作画、編集とそれぞれ意思がばらばらなまま進行してしまった作品だと思う。

川又氏はデビュー作の「ブルーゾーン」の絵を気に入っていたらしいのだけど、
コレもタイミングが悪く、丁度自身が絵柄を変えたときだったので川又氏の望む物ではなかっただろう。

掲載後すぐに打ち切りが決まったけど正直ほっとした。
いま思うと仕事が終わるのを喜んでいたなんて信じられない。

でもこのときは本当にファンタジーが描けなかった。
今振り返ってみても自分の作風とファンタジーは相性が悪いと思う。

2009年2月9日月曜日

ミスト

「ミスト」って映画観ました。

原作はスティーブン・キングで「サイレントヒル」の元ネタ。
多分何も知らない人が見たら「サイレントヒル」のパクリじゃん!
ってくらい共通点が多い映画。

物語の筋はほとんど同じで街が原因不明の霧に包まれモンスターに襲われる、と。
サイレンが鳴ったり狂信的な女がいたり、
親子愛や人間不信がテーマなとこも同じ。
原作は未読だったけど、ここまで同じとは思わなかった。

あっ、主演女優も同じだった(笑

それでも「サイレントヒル」がオリジナルと言えるのは裏世界の存在があるからだろう。
(俺が無知なだけでコレも元ネタが有るのかもしれませんが)
それに我が子を助けるためならば、
という動機は人によっては自分の命よりも切実でしょうし、説得力が有る。
「ミスト」はそこにラストのオチが絡んでくるのだけれど、あれは結構痛烈。

狂信的な女が心底憎らしかったので、
あの女優さんの演技はたいしたもんだと思います(笑
後、軍人がいるのにあれほど何も活躍しない映画も珍しい。
何か意図が有るんだろうか?

ずしりと来る映画で面白かったです。