2009年5月22日

マジカルブルー

1994年
リイド社 全2巻
原作 朝松健
「マジカルブルー」

現代を舞台にした魔女が主人公の物語。
恐竜王とほぼ同時期に連載していた漫画。
恐竜王とはかなり作品の方向性も違っている。

基本的に1話完結の方式でページ数が少なかったため、
お話をまとめるのに苦労した記憶が。

欲を言えば1・2話目と最終回以外は全部1話完結だったため、
もっとゆったりと時間をかけた展開が描きたかった。
アクションシーンとかにページを割けなかったというのも有るし、
1話完結だとどうしても展開がパターン化してしまう。

今思うと月刊連載なので、どこから読んでも話がわかると言う構成は
妥当な判断だったのかもしれないけど。

1話目の語り手的なポジションの主人公も悪くないと思っていたけど、
それでは弱いと言う事で3話目以降は主人公視点がメインの展開に。
それでも主人公を含め主要キャラクターたちがチョッと真面目すぎるかなと当時は思っていた。
もっと自発的に動くキャラクターたちでも良かったかも。

多少の不良性やおふざけがあった方が良かったんだろうなぁ。

自分としては今でも全力を出して描いた漫画はコレかなと思っている。
代表作とするため頑張ったけど、今見返すと一巻目の作画レベルはあまり高くない。

どうにもキャラクターの絵が硬くポージングが不自然。
自身の心理を反映してかキャラクターが読者に感情移入されるのを拒絶しているような感じ。

スケジュールがタイトだったため、一巻目に関しては充分な描き込みが出来ていない部分もあり。
トーンワークなどは当時かなり頑張ったと思ったけど、今見返すと普通かも。

それでも現代を舞台にした話と言うのもあり、結構楽しんで作画出来た。
2巻目は自分でも当時の限界まで描き込みが出来たと思う。
稚拙だが自分の中でははずせない作品。

2009年2月20日

恐竜王

1994年
エニックス 全1巻
原作 川又千秋
「恐竜王」

一応こっちの方が初連載作品になるのかな。
このときは同時進行で「マジカルブルー」も描いてたので結構忙しかった。
以前にも書いたけどこの頃はもうファンタジー的なものに興味がなくなっていたので、
正直この仕事はつらかった。

また担当さんとの相性も悪く作画に今一身が入らなかったのも事実。
今思うと担当さんの指摘は正論なんだけど、
当時の自分は中々納得がいかない部分が多かった。

ネームで躓くことが多々あり同じ事務所の先生に手伝ってもらった事もしばしば。
またネームが通っても下書きチェックがあり、
それが自分を信頼されてないようにも感じていた。
これは推測だけど、多分原作者の川又氏も編集とはうまくいってなかったのではないだろうか。
原作、作画、編集とそれぞれ意思がばらばらなまま進行してしまった作品だと思う。

川又氏はデビュー作の「ブルーゾーン」の絵を気に入っていたらしいのだけど、
コレもタイミングが悪く、丁度自身が絵柄を変えたときだったので川又氏の望む物ではなかっただろう。

掲載後すぐに打ち切りが決まったけど正直ほっとした。
いま思うと仕事が終わるのを喜んでいたなんて信じられない。

でもこのときは本当にファンタジーが描けなかった。
今振り返ってみても自分の作風とファンタジーは相性が悪いと思う。

2009年2月9日

ミスト

「ミスト」って映画観ました。

原作はスティーブン・キングで「サイレントヒル」の元ネタ。
多分何も知らない人が見たら「サイレントヒル」のパクリじゃん!
ってくらい共通点が多い映画。

物語の筋はほとんど同じで街が原因不明の霧に包まれモンスターに襲われる、と。
サイレンが鳴ったり狂信的な女がいたり、
親子愛や人間不信がテーマなとこも同じ。
原作は未読だったけど、ここまで同じとは思わなかった。

あっ、主演女優も同じだった(笑

それでも「サイレントヒル」がオリジナルと言えるのは裏世界の存在があるからだろう。
(俺が無知なだけでコレも元ネタが有るのかもしれませんが)
それに我が子を助けるためならば、
という動機は人によっては自分の命よりも切実でしょうし、説得力が有る。
「ミスト」はそこにラストのオチが絡んでくるのだけれど、あれは結構痛烈。

狂信的な女が心底憎らしかったので、
あの女優さんの演技はたいしたもんだと思います(笑
後、軍人がいるのにあれほど何も活躍しない映画も珍しい。
何か意図が有るんだろうか?

ずしりと来る映画で面白かったです。

2009年1月20日

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

久しぶりに映画館で映画観ました。
「悪夢探偵2」

前作は結構肉体的な痛みの描写が多かったけど、
今回は心理的恐怖に重きを置いてました。
依頼者の女子高生が見る悪夢と主人公の悪夢(母親との過去)
がクロスする構成。

ハンディカメラがかなり激しいので、
途中チョッとわかりづらいところもあり。
でもこの人の映画ほど意識が暴走するのをうまく描写する人を他に知らない。

塚本作品のヒロインは凛とした眼力の強い女性が多いんだけど、
今回もよくぞ見つけてきたなって感じの子。
劇中後半につれてドンドン可愛くなってくのが不思議。

松田龍平の演技が良い。
悪夢の描写とあいまって、
そりゃぁそんな悪夢ばっかし見てたら主人公のような人間になるわな、
ってのがすんなり理解できる。
あの女性の幽霊怖かったなぁ。

体育館の3列に並んでいるトイレとか幽霊のピクニックとか底がないバスタブとか空虚なマンションで目線を合わさず仕事をする母親とかのシーンが好き。

ラストシーンが素晴らしい。

夜街を歩いているときに悪夢探偵の妄想して楽しんでます。

2008年9月13日

京都

京都マンガサミット参加してきました。

会議が行われたのは京都議定書でも使われた国立京都国際会館。
今回の議題は「環境と食」

食と言うテーマは数年前から決めていたそうですが、
最近では安全性の面で語られる事が多いようで。

グルメ漫画は日本ではポピュラーなジャンルだけど海外ではそうでもないよう。
(ない事はないらしいですが)

ジャンルに限らず最近の子の漫画には食事シーンがあまり出てこないね。
割と好きだけどな、食事シーン描くの。
でも食事その物を描くのは苦手。

2008年9月2日

金沢

先日金沢の21世紀美術館にロン・ミュエック展を観に行ってきた。
どんな作風かと言うとハイパーリアルな彫刻を作る人。
ただしスケールは本当の人より大きかったり小さかったり。

前から実物を見たかったのだけど、
まさか日本で展覧会をしているとは知らず、
結構開催期間ギリギリに観にいくことに。

で、実物を見た感想は凄かった。
動かないだけでそれ以外は本当の人間のよう。

白人のピンクの斑点があるような皮膚を見事に表現している。
産毛も生えているし、肌の下には血管がうっすら透けて見える。
女性でも下手に美化することなく、下腹部のたるみなどもリアルそのもの。

硬い素材の筈なのに触れば柔らかいのではないかと錯覚するぐらい。

只残念なのは展示作品数がちょっと少なかったことと、
写真撮影が禁止だったこと。
でもいい刺激になりました。



それから美術館に常設されていたプールが面白かった。
チョッと不思議体験。
単純なトリックだけどこういうのは面白い、素敵。



せっかっく金沢まで来たので兼六園も立ち寄ることに。
こちらも大変良かった。
木々の植え方が巧みで立体的、
敷地自体にある程度高低差があるため、景観が変化に富んで美しい。

日本庭園っていいもんだなぁ、などと柄にもなく感心。

思いの他充実した金沢でした。

2008年8月12日

水の使い

1992年
リイド社 恐怖の館DX VOL3号 
「水の使い」

この作品には特に思い入れは無い。
今ならもう時効だろうけど原案は編集さんが考えた物。
それを下敷きにもっと話を考えたかったけど、
色々あって納得のいく物にはならなかった。

そんなわけで絵やネームに関してははっきりいってやっつけ感が強い。
絵に関しても背景などもかなり手抜きで今見ても見るべき所が無い。

強いて言えば美形のキャラが敵味方で戦うのが自分の漫画としては珍しいかも。
自分の中ではあまり世間に知られたくない作品に入ってしまうが、
自分の名前で発表されてしまった物は仕方が無い(苦笑